中小企業がSEO(検索エンジン最適化)を自分でやる方法

自分でするSEOのやり方

この記事は、ウェブサイトからの新規の問い合わせを増やしたい中小企業経営者が自分でできるSEOの方法についての総合的なガイドです。SEO初心者でも、予算がなくても、時間と労力さえかければ確実にSEOで上位表示できる方法を、できるだけ簡単に、わかりやすくお伝えします。

SEOは自分でできる

SEOは自分でできます。問い合わせの獲得を目標とする中小企業のサイトであれば、経営者または後継者が自分で取り組むことで、十分な結果を出すことが可能です。確立された必勝パターンが存在しますので、このページで紹介する手順に沿って実施していくだけです。労力と時間は必要ですが、ウェブやSEOに関する特別な知識は必要ありません。

この記事の目的と対象者

この記事の目的は、中小企業の経営者に「自分でSEOを実施して問い合わせを増やしてもらう」ことです。この記事でお伝えするSEOのやり方は難易度が低く再現性が高いため、経営者が自分で手間と時間をかけて取り組めば必ず結果が出ます。この記事の内容で結果を出せる方々、つまりこの記事の対象者は、次の条件に合う方々です。

  • SEOの実施者 – 経営者本人か後継者。
  • 事業の規模 – 個人事業者を含む中小企業。
  • ウェブ関連技術の習熟度 – 初心者から中級者。WordpressなどのCMSで記事を執筆できることと、SNSで他者とコミュニケーションがとれることは必須です。
  • ウェブサイトのゴール – 新規お問い合わせの獲得。

ウェブサイトのゴールを「新規お問い合わせの獲得」としているのは、このゴールは確実性が高いからです。SEOで問い合わせを増やす方法には確立されたパターンがあり、それに沿って作業を進めていけば結果が出せます。この記事でお伝えするのはその必勝パターンです。これには労力と時間は必要ですが、技術や予算は必須ではありません。

なお、ECサイトにはまた別の方法論がありますのでご注意ください。独自ドメインの自社ECサイトのSEOはこちらの記事が適切です。あくまでもこの記事で紹介する必勝パターンは「新規の問い合わせを得る・増やす」というもので、ECサイトには対応していません。

SEOを自分で実施できる中小企業が増えることは、筆者の商業的なメリットに直結しています。筆者は「SEOを自分でできる中小企業経営者」を対象に定額制コンサルティングを提供しており個別具体的な相談に応じています。つまり、自分でSEOを実施し結果を出す中小企業経営者が増えることは、筆者の潜在顧客の増加を意味します。

筆者は2002年のサイト開設時から20有余年、書籍や雑誌連載などの執筆活動や、セミナーや講習会などの講演活動を通じて、一貫して「自分でやるSEOの方法」を発信し続けてきました。中小企業にとってSEOは生き残りのための大きな武器です。この記事を通じて、その武器を手にしてください。

経営者が自分でSEOをすべき理由

いまやウェブサイトは会社そのものであり、外部の人々はウェブサイトを見て御社を判断します。ウェブサイトはどんな営業マンよりも多くの人と接触し、どんなパンフレットやフライヤーよりも見られ、現実の店舗や事務所よりも多くの人の訪問を受けています。そこにどんな情報を掲載するか、またはしないかは、まさしく経営判断です。

経営者または後継者が自分でSEOに取り組めば、一般社員や外注先が取り組むよりもずっと効率的で、早期に結果が得られます。経営判断を即時にウェブサイトに反映できるからです。経営環境や業界動向に応じて素早くコンテンツを調整したり追加したりでき、また他にも次のように、経営者自身が取り組むことには多くの優位性があります。

  • 当事者性 – 自社サイトのコンテンツが他社のそれよりも劣っていた場合、外部からは御社の専門性や説明能力が劣っているように見えます。こうしたことを自分のことのように恥じる感覚は経営者ならではの当事者性であり、SEOの原動力です。
  • 社会性 – SEOには被リンクの獲得が欠かせず、そのためには社外の人々との交流が重要な役割を果たします。一般に中小企業では、渉外は経営者の仕事であり、同じことを同じようにしたとしても経営者のほうが大きな結果を出します。
  • 経験と知識 – 見込客や潜在客が知りたがる重要な情報を、社内の誰よりも熟知しているのが経営者です。その経営者自身がコンテンツ作成を行うことで、正確で信頼でき役に立つ情報を発信することができ、SEOを有利にします。
  • 顕名性 – 会社を代表する人格として氏名を明らかにしたうえで情報を発信できるため、コンテンツ著者としての評判を高めやすく、コンテンツに経営者の署名があることで一定の信頼性を担保することができます。
  • 持続性SEOのデメリットで最も重大なものの一つは「短期的な成果が期待できない」ことです。SEOの効果が出るまでには数ヶ月から数年を要しますが、その間も意欲を保つことは一般社員には困難です。経営者が持つ中長期視点が重要です。

経営者が自分でSEOを実施する中小企業の多くがウェブサイトを主要な受注経路としている一方で、一般社員や外注先に任せきりにしてコストだけを浪費しているというのも多く見かける風景です。最低でもウェブサイト運用が軌道に乗るまでは、経営者または後継者がきちんと手をかけていくべきでしょう。

問い合わせを得る必勝パターン

この記事でお伝えする施策は、ロングテール・キーワードでSEO集客した訪問者を、問い合わせの獲得に特化したランディングページ誘導するという方法であり、これが最も確実なSEOのやり方です。上位表示は簡単で、少しずつ着実に進めることができ、中小企業経営者が自分でやるSEOに最適です。この方法を図で表すと次のようになります。

中小企業が問い合わせを得るためのSEOの全容

この方法のメリットは、上位表示が簡単なロングテール・キーワードを中心に狙っていくことで速く確実に結果を出せることです。デメリットは10〜50記事ほどのお役立ちコンテンツが必要となり、手間がかかることです。ただし一歩一歩着実に進めていけますので、初心者から上級者までおすすめの方法です。大まかな流れは次の通りです。

  1. 問い合わせの獲得に特化したランディングページを作成する – 製品やサービスの特長やスペック、サポート体制、価格帯、競合比較など、見込客が問い合わせるために必要になる情報を網羅していて、下部にはメールフォームがついているような、不安なくスムーズに問い合わせできるページを1ページだけ用意します。
  2. 製品やサービスが解決策になりえる課題や問題を扱うコンテンツ群を作成する – 御社の見込客が直面している課題や問題、悩みごとや困りごとにフォーカスし、それらを解消・解決するコンテンツを10〜50ページほど作成します。これらのコンテンツのSEO集客は容易であり、見込客を効率的に集客できます。
  3. コンテンツ群からランディングページへと見込客を誘導する – 見込客が直面している課題や問題、悩みごとや困りごとを解決するコンテンツが掲載されたページ群から、「よりよい解決策を紹介」というCTA(Call To Action:行動喚起)リンクを介してランディングページへとアクセスを誘導します。

完成イメージをサイトマップで表したのが以下の図です。これら以外の要素ももちろんあってよいですが、構成はシンプルであればあるほど訪問者も検索エンジンも(そして運営者自身も)迷いにくいですから、できる限りこの構成に近づけましょう。ご覧のこのサイトも、よく調べればこの構成に沿っていることがおわかりになるかと思います。

中小企業サイトの最小構成

なおお問い合わせに直結する「売れるキーワード」は捨てるわけではなく、ランディングページで上位表示を狙います。ただしこれは中長期的なものです。短中期的には、個々のコンテンツページに被リンクとアクセスを集めることに集中します。その結果として、中長期的にはランディングページの検索露出も向上します。

また会社を早く成長させることを志向する場合は、受注の課題をSEOだけで解決しようとするのではなく、PPC広告(リスティング広告)の併用を強くおすすめします。短期間のうちに成長する会社のほぼすべては、維持発展できるだけの問い合わせをリスティング広告で確保したうえで、SEOでプラスアルファを得て事業を伸ばしています。

SEOの事前準備

準備段階ですべきことはそう多くなく、紹介する各項の中にはすでにできていることもあるでしょう。できていることは飛ばして、まだできていないことだけ取り組みましょう。なかでもランディングページ(売り込みページ兼お問い合わせフォーム)がまだない場合、この作成には十分な時間と労力をかけましょう。あとはそれほどの手間はかかりません。

最低限のツール類を導入する

ほとんどはすでに導入できているはずですが、念のため再確認します。以下のリストから、もし導入できていないものがあれば導入しておきましょう。なお、問い合わせの獲得を目標とした中小企業のサイトはそれほど複雑なものではありませんから、導入するツール類は以下のもの程度で十分です。

  • Googleサーチコンソール[1] – 検索キーワードやその表示回数など検索流入の状況がわかるほか、インデックスの状況などサイトの健全性に関わる重要なデータが得られます。検索流入の急落などの問題発生時に、解決の役に立ちます。
  • Google Analytics[2] – 各種広告やSNSなど流入元の情報がわかるほか「探索」機能で訪問者のサイト内の移動状況がわかります。関連ページやランディングページへの誘導を改善する役に立ちます。
  • Googleビジネスプロフィール[3] – 会社についての情報を入力し、レビューを集めることで、Googleマップでの露出を高めることができます。店舗型ではない会社は放っておくとレビューが集まりませんので、取引先や顧客にレビューをお願いしましょう。
  • WordPress[4]などのCMS – 経営者が自分でサイトを管理するにあたってCMSは必須です。特別なこだわりがなければ、市場シェアが大きいWordpressを選択しましょう。テーマは低機能なものを選び、最低限必要な機能だけをプラグインで実装するのがおすすめです。
  • 個人名のSNSアカウント – 経営者個人の業界内でのプレゼンスを上げておくことで、コンテンツ公開時の初動を大きくできます。X(Twitter)などを使い、同業他社や取引先など、共通の関心を持った人々ととつながりましょう。

経営者は多忙ですから、SNSアカウントを除けばどのツールも毎日アクセスする必要はありません。サーチコンソールとGoogle Analyticsは週に1回から月に数回程度、ビジネスプロフィールは通知があったときだけ確認、Wordpressは訪問者から質問を含む問い合わせが届いたときに情報の不備を改善する、というような使い方で十分です。

サーチコンソールとGoogle Analyticsはサイトの改善に使うツールです。ランディングページに誘導する動線を調整したりコンテンツを最適化したり、といった改善に取り組むときには有用ですが、通常時は異常がないかどうかだけを簡単に確認する以外の用途はありません。アクセスが増えたり減ったりするのをただ眺めるのは無意味です。

またGoogleマイビジネスと個人名のSNSアカウントは、会社や個人のプレゼンスを高めるために使います。Googleマイビジネスでは取引先や顧客にレビューをお願いすることで会社のプレゼンスが上がります。個人名のSNSアカウントでは同業者や取引先や顧客とコミュニケーションを取ることで、経営者個人のプレゼンスが上がります。

ランディングページを作り込む

問い合わせの獲得に特化したランディングページを作成します。このページを作り込むことで、コンテンツを閲覧した訪問者の誘導先として、また広告を使う場合にはそのランディングページとして、訪問を問い合わせにつなげる役割を果たします。このページの調整を何度もくり返して最適化することが、サイト運用の最重要ポイントです。

ランディングページの作成にあたっては、訪問者にとっての問い合わせのしやすさを最重要視します。問い合わせの前に必要な情報を網羅し、安心感やメリットを伝え、不安を払拭するのです。ランディングページに掲載する情報をまとめたものが以下のリストです。御社の製品やサービスに合わせてこれらを調整して使いましょう。

  • 製品・サービスの詳細 – 価格、納期、サイズや重量などのスペック、素材、耐用年数、保証期間、効果効能など。
  • その商品を買う理由 – 他にない特長やメリット、無料トライアル、特典、成功事例の紹介、解決策の賢い選び方、他社商品や代替策との比較など。
  • 不安を払拭する情報 – 保証内容、ユーザーのレビュー、販売者についての情報、よくある質問と答えなど。

上記の各情報は、検索マーケティングファネル(下図)における「検討」段階と「転換」段階で必要となる情報です。これらの情報を不足なく記載することで、訪問者は安心して問い合わせすることができます。また、これらの情報をテキストベースでページに記載することで、中長期的にはこのページの自然検索での上位表示につながっていきます。

検索マーケティングのマーケティングファネル

掲載する情報そのものと同等かそれ以上に重要なのは伝える順番です。何をどのような順番で伝えていくかによって、読者の理解やページの説得力に違いが生まれ、コンバージョンレートに大きく影響します。この伝える順番を考えるとき、極めて有用なのがセールスライティングの型であるQUESTフォーミュラです。

  1. Qualify(絞り込む)– 対象者を絞り込み、誰のための製品・サービスであり、誰のためのものではないのかを明らかにします。目的は訪問者に「これは自分のためのページだ」と感じてもらうことです。
  2. Understand(共感する)– 訪問者が直面している課題や問題、悩みや困りごとに対する理解と共感を示します。目的は販売者が真に訪問者やその状況を理解していることを示し、親近感と信頼感を抱いてもらうことです。
  3. Educate(啓発する)– 訪問者が直面している課題や問題、悩みや困りごとは解決できるものだという根拠を示し、その解決策は他のどんなものよりも優れていることを証明することで、訪問者から買わない理由をなくします。
  4. Stimulate(興奮させる)– 商品・サービスがもたらす価値と便益を説明し、特典や保証などの付加価値を追加し、問題が解決したらどんなに素晴らしいかを想像してもらい、興奮させます。
  5. Transition(変化させる)– お問い合わせフォームを置き、記入をうながします。期間や数量を限定した値引きを提示したり、返品や返金の保証をつけたりして退路を断ち、確実にフォームを送信してもらいます。

このページを完成させれば、リスティング広告が利用可能になります。広告を使うことで、まだSEOが軌道に乗っていなくても問い合わせを獲得できるようになりますし、実際の広告アクセスを使ってよりコンバージョンレート(アクセス数あたりの問い合わせ率)が高くなるようにランディングページを最適化することもできます。

著者情報と著者ページを作成する

コンテンツの信頼性を判断するとき、そのコンテンツの作成者に関する情報は重要です。コンテンツの著者が誰で、どのような背景や専門分野を持った人物なのか、といった情報が提供されていれば、読者やGoogleはコンテンツ作成者の評判を調査することが容易になり、著者のE-E-A-TコンテンツのE-E-A-Tを判断する有力な材料となります。

誰がコンテンツを作成したのかが明確であれば、そのコンテンツの E-E-A-T は直感的に理解されやすくなります。考えるべき「誰が」とはこのことです。コンテンツを作成する際は、以下の「誰が」に関連した質問を自身に問いかけてください。

  • コンテンツの著者が誰であるかを明確にしていますか。
  • ページの然るべき場所にバイラインを記載していますか。
  • バイラインが著者や関係者についての詳細につながるものであり、その人たちのバックグラウンドや専門分野に関する情報をもたらすものになっていますか。

コンテンツの作成者が誰であるかを明確にしている場合は、E-E-A-T のコンセプトに沿っており、成功への道のりを歩んでいるといえるでしょう。著者の情報が求められるであろうコンテンツでは、バイラインを記載するなどして正確な著者の情報を追加することを強くおすすめします。

誰が(コンテンツを作成したか)| 有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成[5]

バイライン(byline)とは新聞記事などの著者を示す署名欄のことですが、近年ではブログなどの著者情報ボックス(author bio box)を指すことも多くなっており、上記引用もその文脈です。Google検索品質評価ガイドライン2022年版[6]のP64には、高品質なバイラインの例として次のものが紹介されています。

Google検索品質評価ガイドラインによる優れたバイラインの例

これはニューヨークタイムズ紙のウェブ版に掲載されたブログ記事[7]のバイラインで、著者の KJ Dell’Antonia とそのコミュニティ、およびそれらの連絡先が紹介されています。Google検索品質評価ガイドラインでは、この情報を元に、著者がこのトピック(育児問題)に関して権威あるメディアに多数の寄稿をしている専門家であることを理解できるとしています。

企業のブログにおいても、著者情報を掲載することは重要です。コンテンツに著者情報ボックス(Wordpressをお使いならプラグインディレクトリで「author bio box」と検索[8]すれば適切なプラグインを発見できます)を設置し、名前や専門分野や連絡先などの情報を記載しておきましょう。

またサイト内に著者紹介ページを作成し、学歴や所持資格や受賞歴などの情報をまとめておきます。これも、読者やGoogleが著者やコンテンツの信頼性を判断しやすくするための準備です。もちろんこのサイトでも実装されており、著者情報ボックスをすべての記事下に設置し、著者紹介ページにリンクしています。

既存の低品質コンテンツに対処する

低品質なコンテンツの存在はSEOのマイナス要因です。サイト上にはできる限りの最高のコンテンツだけを揃えましょう。そのために、低品質なコンテンツを削除または改善しましょう。企業ブログなどを真面目に運用してきたサイトの多くは、かなりの量の低品質コンテンツを持っているのが通常で、これらが問題を引き起こします。

低品質なコンテンツは、それ自体が低評価を受けるだけでなく、サイト全体の評価を引き下げる要因にもなります。程度によってはアルゴリズムによる自動ペナルティの対象にもなります。低品質なコンテンツをサイト内から一掃することはSEOの第一歩なのです。これについてGoogleは次のように説明しています。

ウェブサイトの一部に質の低いコンテンツが掲載されている場合に、サイト全体のランキングに影響が及ぶ可能性があります。そのため、質の低いページを削除する、コンテンツの内容が薄いページを有用なページに統合するか改善する、または質の低いページを別のドメインに移動することによって、コンテンツの質が良くなり、掲載順位が上昇する可能性があることをもう一つの具体的なガイダンスとして提示しています。

質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス | Google 検索セントラル ブログ[9]

低品質なコンテンツを統合や改善することによって高品質なコンテンツに生まれ変わらせることができる場合には、ぜひ改善しましょう。しかし現実の問題として、低品質コンテンツの量が多すぎるなど手に余る場合には、まずは低品質コンテンツを削除してから、残ったコンテンツを改善しましょう。

低品質コンテンツを削除した後の検索トラフィック(サイト1)
低品質コンテンツを削除した後の検索トラフィック(サイト2)

上記の2例はいずれも、低品質コンテンツを削除して検索流入が増加した例です。上の例は低品質コンテンツの削除(noindex化も含む)で検索流入が約4倍に増加しており、下の例では低品質コンテンツの削除後に高品質コンテンツを追加して検索流入が約15倍に増加しました。コンテンツ作成の効果を最大化するための準備としておすすめです。

コンテンツを作成する

有用で信頼できる高品質なコンテンツはSEOにとって必須のものです。しかしその制作は非常に大変な作業です。膨大な時間と手間がかかり、専門知識を必要とします。正確性や明確性、内容の包括性など、求められる要件を満たしたコンテンツの制作は、片手間でできることではありません。この点についてGoogleは次のように説明しています。

高品質のコンテンツを作成するには、時間、労力、専門知識、才能 / スキルのうち少なくとも 1 つが十分にあることが必要です。コンテンツが事実として正確で、記述が明確で、内容が包括的であることを確認してください。

テーマに応じた適切な量のコンテンツを提供する | Google 公式 SEO スターター ガイド[10]

信頼できる良質なコンテンツを作るためには、そのコンテンツで扱うトピックに関する十分な経験や専門知識が必要です。コンテンツ作成は、経営者が自分で、その業における専門家としてのプライドをかけて手がけることが合理的です。そうすることで、検索露出に加えて業界内でのプレゼンスも得られ、一石二鳥の目的が達成されていきます。

そもそもSEOとは?

SEOとは英語の Search Engine Optimization の頭文字をとった略語であり、日本語では「検索エンジン最適化」となります。これをわかりやすく説明するなら、SEOとは、検索者の質問に対する回答となるコンテンツを発信し、検索を通じて検索者に届けることです。ごくシンプルにまとめると次のようになります。

検索とは
検索エンジンに質問すること。
SEOとは
質問に対する答えを提供すること。

検索者は何かしらの課題や問題、悩みや困りごとを抱えていて、それを解決する助けとなる情報を求めています。SEOですべきことは、自社の事業領域に関連する質問に対して、プロとして正確にわかりやすく回答するコンテンツを作成することです。検索者の関心にフォーカスし、解決策をコンテンツにすることで、検索からのアクセスが得られるのです。

コンテンツ作成の目的

経営者が自分でコンテンツを作成すれば、コンテンツは潜在客や見込み客の誘引だけにとどまらない効果を発揮します。それはアーンドメディアの獲得です。アーンドメディアとは、生活者や同業者やマスメディアなどの第三者による発信を指し、コンテンツをフックに獲得できるアーンドメディアには次のようなものがあります。

  • ブログやソーシャルメディアでの言及、参照、引用被リンクをともないます)
  • ソーシャルメディアでのいいね、シェア、リプライ(話題の拡がりを促進します)
  • 寄稿、出版、連載、講演の機会(業界や市場でのプレゼンスが高まります)
  • マスコミ取材・報道(業界や市場でのプレゼンスが高まります)

筆者は2002年にこのサイトの前身となるサイトを公開して以来、発信したコンテンツを足がかりに上記のすべてを何度も獲得してきており、それは現在も続いています。こうした効果を持ったコンテンツを作成し続けるのは、社員や外注先では不可能でしょう。可能だったとしても、経営者が自分で取り組むのと同等の効果を上げることは困難です。

E-E-A-T向上における各メディアの役割

アーンドメディアの獲得を目標に経営者が自分でコンテンツ作成に取り組めば、筆者の例だけでなく、筆者の友人やクライアントでも同様に、出版や講演の機会を得たり取材の機会を得た例が複数あります。そこまででなくとも、大量のいいね!やシェアを得てプレゼンスが高まった例は数多くあります。

経営者自身がコンテンツ作成に取り組む場合、潜在客や見込客の集客だけを目的にするのではなく、アーンドメディアの獲得も目的として視野に入れておくべきです。オウンドメディア(自社媒体)で経験と専門性に裏付けられたコンテンツを発信し、権威性と信頼性の証明となるアーンドメディア(第三者媒体)を獲得していくのです。

コンテンツを企画する

SEOのターゲットは潜在客、つまり「あなたが扱っている製品やサービスによって解決が可能な課題や問題、悩みや困りごとに直面している人」です。コンテンツで潜在客から信頼を得て見込客へと引き上げ、将来の売上につなげることが目的だからです。売上につながることのない人々、つまり潜在客ではない人々はターゲットに含めません。

コンテンツ案を企画するときのポイントは、扱うトピックを、潜在客が直面している課題や問題、悩みや困りごとと、それらについての知識や解決策に絞ることです。コンテンツ案は最終的には「解説」の形を採り、意味や概念を解説する、理由を解説する、方法を解説する、などのようにリスト化します。例えば次のような形です。

  • AにおけるBの概念(わかりやすい/初心者向けの/詳細な)の解説
  • AがAである理由(わかりやすい/初心者向けの/詳細な)の解説
  • AがBになる理由(わかりやすい/初心者向けの/詳細な)の解説
  • AをBにする方法(簡単な/低予算な/自分でできる/手早い)の解説
  • AをCに保つ方法(簡単な/低予算な/自分でできる/手早い)の解説
  • AをDに戻す方法(簡単な/低予算な/自分でできる/手早い)の解説

コンテンツの重要な目的のひとつは、信頼できる専門家として市場に認識してもらうことです。このため自分または自社が豊富な経験と知識を持つ専門分野にトピックを絞り、それぞれのトピックについて、専門家として「詳しく説明する」または「解決策を教える」コンテンツ案を企画していきます。

SEOの対象キーワードを選定する

前段で列挙した個々のコンテンツ案ごとに、そのコンテンツを探すときに潜在客が使いそうなキーワードを選定していきます。キーワード選定においては主としてロングテールのキーワードを狙います。絞り込まれた具体的なキーワードほど、絞り込まれた有望な潜在客を連れてくるだけでなく、上位表示の難易度も低いからです。

そもそも問い合わせをゴールにするタイプの中小企業のサイトでは、大量のアクセスは必要ありません。ページビューに応じて広告収入を得るビジネスモデルであるメディア系サイト(広告媒体サイト)のように検索ボリュームの大きなキーワードを狙う必要はないのです。自社の業務に関連したロングテールキーワードで十分です。

とはいえ検索ボリュームが小さすぎれば露出できませんので、Google広告のキーワードプランナー[11]や各種のキーワードツールを使い、いくらかの検索ボリュームがあるキーワードを選ぶようにしましょう。キーワードごとの望ましい検索ボリュームはサイトの状況によって変わりますが、個人的には「ゼロでなければOK」でよいと考えます。

また、検索意図の理解も重要です。検索結果で上位表示するためには、キーワードの検索意図に合ったコンテンツを用意する必要があるからです。キーワードを選定するときには、Googleがそのキーワードをどんな意図だと判断しているかを実際に検索して確認します。検索結果に表示されるコンテンツの種類がインフォメーショナルなものなら、そのキーワードで決定です。

魅力的なタイトルを書く

タイトルタグは、Googleがページの内容とユーザーの検索クエリの関連性を理解するために使用する重要な要素です。タイトルタグはページ内のすべての要素の中で最も強く重み付けされる要素であり、検索結果の順位に強い影響を与えます。SEOで狙っているキーワードをタイトルタグの先頭付近に記述しましょう

タイトルタグの文字列は、検索結果のリンク文字列として、またソーシャルメディア投稿やブラウザタブのタイトルとしても利用されます。タイトルタグを最適化することは、検索結果やソーシャルメディアでのクリック率を高める効果的な方法の一つでもあります。重要なポイントをまとめると次のようになります。

  • 検索結果での上位表示 – タイトルタグはページ内のすべての要素の中で最も強く重み付けされます。Googleはタイトルタグをヒントにページの内容を把握し、ユーザーの検索クエリとの関連性を理解します。タイトルタグにキーワードを含めることは極めて重要です。
  • 検索結果におけるクリック率の向上 – タイトルタグの文字列は検索結果上でリンク文字列として使われるため、検索意図に合った魅力的な文字列を設定することでクリック率を高める効果が期待できます。クリック率の向上にはランキングを上昇させる効果が期待できます。
  • ソーシャルメディアでの共有の増加タイトルタグの文字列は、ソーシャルメディアの投稿にも使われます。魅力的で興味を引く文字列を使用すると、ページへの訪問者が増え、ソーシャルメディア上で共有される機会も増えます。ソーシャルメディアで共有されることは、SEOに重要な被リンク構築を強力に推進します。

検索結果上でのクリック率を高めるためには、タイトルタグの文字列で検索者の質問やニーズ、願望に応えることも重要です。検索者にリンクをクリックしてもらうためには、コンテンツや目的に合致する理由をタイトルでしっかりと示す必要があります。細心の注意で工夫を凝らしてタイトルタグを書きましょう。

明らかな嘘や露骨なリンクベイトやクリックベイトもおすすめできませんが、付加価値を備えた魅力的なタイトルは、CTRの向上につながり、より多くの見込み客とコンバージョンが得られます。例えば「3つのコツ」や「10のヒント」のように数字を含めたり、「専門家が教える」や「プロも愛用」のようなキャッチを使うのも有効です。

見出しとパラグラフで本文を書く

HTMLにおける見出しタグは、ページ内のセクションのタイトルを示すためのタグです。見出しを使うことで文書内のセクションやコンテンツの階層構造が明確になり、読者や検索エンジンが文書の内容を理解しやすくなります。見出しタグは<h1>、<h2>、<h3>、<h4>、<h5>、<h6>で表現され、タグ名の数字は見出しのレベルを示しています。

またHTMLでパラグラフ(≒段落)を表す<p>タグはページのアウトライン(論理的な階層構造)を作る最小単位です。複数のパラグラフが集まってサブセクションが形成され、複数のサブセクションが集まると上位のセクションが形成されます。複数のセクションが集まったものがページです。HTMLタグも含めて図にすると次のようになります。

見出しレベル、セクション、アウトラインの例

上図からもわかるとおりHTMLは論理的な階層構造を表現する文書型であり、その構造はパラグラフライティングを踏襲しています。このためパラグラフライティングを使って書き、適切にマークアップすることで、人間の読者だけでなく検索エンジンにも構造を正確に伝えることができます

コンテンツの信頼性を確立する

Googleの検索結果で頻繁に見かけるWikipediaを使っていると、下記の画像のようなテンプレート[12]を見かけることがあります。これは、出典が十分に示されていないため真偽不明で、信頼性が不足している記事に貼られるものです。記事の信頼性を確立するためには、参考にした情報源を出典として記事内に明記する必要があるのです[13]

出典の明記

Wikipediaがそうしているように、出典を明記することで記事の信頼性を確立すれば、それは読者だけでなくGoogleにも伝わり、検索結果での露出を増やします。Googleの公式ドキュメントでも、出典を明記することが信頼性の確立につながるとして推奨している箇所が複数あります。以下の引用はその例です。

たとえば出典を明記する場合のように、外部リンクを使うことは信頼性を確立するのに役立ちます。

External links: link to other sites | SEO Link Best Practices for Google[14]

  • コンテンツは、出典を明確に示し、専門知識を証明し、著者や掲載サイトに関する背景がわかる著者ページやサイト概要ページにリンクするなど、信頼性を示す情報をきちんと提示しているか?

Expertise questions | Creating Helpful, Reliable, People-First Content[15]

出典となる外部ページにリンクすることは、その外部ページが信頼性の高いページだった場合、リンク元の評価も向上します。これは「信頼性の高いページにリンクするのは同じく信頼性の高いページである可能性が高い」という仮説に基づくもので、リンク元の評価はハブスコアと呼ばれています。

E-E-A-Tや信頼性の確立は、コンテンツ、コンテンツの著者、サイトそのものという3者が対象です。このうち著者とサイトについては第三者からの評判が欠かせないため、短期間で達成できません。しかし個々のコンテンツのE-E-A-Tと信頼性の確立は、出典を明記することで即時にある程度の達成が可能です。コンテンツ作成の習慣に取り入れましょう。

コンテンツを宣伝する

せっかく手間をかけて作成したコンテンツも、ウェブの片隅にひっそりと公開するだけでは、話題になることもなく、したがって被リンクが集まることもありません。同じテーマに関心を持っている人々を対象に、適切に宣伝することが必要です。Googleは「公式SEOスターターガイド」の中で次のように述べています。

サイトへのリンクの大部分は、ユーザーが検索やその他の方法でコンテンツを発見してそのコンテンツにリンクするにつれて、徐々に増えていきます。しかし、苦労して作成したコンテンツを他の人に知らせたいと思うのは当然です。新しいコンテンツを効果的に宣伝すれば、同じテーマに関心を持っているユーザーに発見されるのが早くなります

ウェブサイトを宣伝する | Google 公式 SEO スターター ガイド[16]

効果的な宣伝の方法とは、SNSの活用です。SNSを使って同じテーマに関心を持っている人たちと交流し、そこで新しいコンテンツを宣伝することで、多くの人の目に触れ、話題になり、話題の拡がりとともに被リンクを集めながらさらに多くの人の目に触れるようになります。SNSの活用についてGoogleは、次のように言及しています。

SNSはユーザー同士の交流と共有を中心に構築されており、関連するコンテンツに関心を持つ人々のグループと容易に出会うことができます。

Know about social media sites | SEO Starter Guide: The Basics[17]

自分のサイトで紹介しているサービスや製品について、同じような志向の人々と交流できるコミュニティに参加しましょう。

主なベスト プラクティス | Google 検索セントラル[18]

この記事の冒頭で個人名のSNSアカウントを準備しておくことに言及しましたが、その理由のひとつが、作成したコンテンツの宣伝です。取引先を含めた広義の同業者や、製品やサービスの愛好者など、共通したテーマに関心を持っている人々のうち、積極的に発言している人々とあらかじめつながっておくことで、効果的にコンテンツを告知できます。

サイトを適切な状態に保つ

コンテンツはだんだんと古くなりますし、外部リンクはいつの間にか切れます。コンテンツを作成した当時には最新の正しい内容だったものも、時間の経過と環境の変化とともにベストな解決策ではなくなることもあります。そうしたものをメンテナンスをし、常にサイトを新鮮で適切な状態に保つことも、SEOの重要な仕事のひとつです。

内部リンクを最適化する

コンテンツが増えてきたら、内部リンクを最適化します。Wikipediaのメインコンテンツ本文中でよく見られるような注釈的な内部リンクを貼ることで、訪問者には関連コンテンツへのナビゲーションを提供し、検索エンジンにはページ同士の関連性を伝えます。内部リンクのSEO効果をまとめると次のようになります。

  • ページ同士の関連性を伝える – リンク元のページとリンク先のページにはテーマまたはトピックに関連があることを訪問者と検索エンジンに伝える。
  • リンクジュースを渡す – リンク元のページからリンク先のページへと、リンクポピュラリティ資産が渡され、リンク先ページの重要性を引き上げる。
  • ユーザーエクスペリエンスが向上する – 関連する情報が掲載されているページへのリンクがあれば、訪問者は知識や興味に応じてリンクをたどり、直帰率は下がりサイト滞在時間が延びる

内部リンクの最適化では、サイト内の重要なページに多くの内部リンクを向けるようにし、重要でないページに向けられる内部リンクは少なくなるように、内部リンクを調整していきます。ただしあくまでも、リンク元の文脈に沿って、関連のあるリンク先へとリンクすることを意識しましょう。文脈に沿わないリンクはNGです。

被リンクを構築する

高品質なコンテンツを作成し、SNSでつながった同じテーマに関心を持つ人々に発表する、というコンテンツ発信の基本的な流れはすでに説明しました。この流れでコンテンツを発表することで、同業者や取引先や愛好家など、コンテンツを評価する能力を持った人々にコンテンツを届けることができ、そこから話題が拡がれば被リンクが生まれます。

被リンク構築の基本的な流れは上記の通りですが、このほかにも、リンクされやすい性質を持ったコンテンツを作成することでより積極的に被リンクの獲得を狙う方法もあります。独自の調査結果を外部から引用しやすい形でまとめたり、各種のデータをまとめて整理したインフォグラフィックを作成する、などの方法です。

また、取引先にリンクを依頼したり、加盟団体のサイトからリンクを得たりといったように、オフラインでの活動から被リンクを獲得する方法もあります。オフラインでの付き合いが広ければ、それだけ被リンクを獲得する機会も大きくなります。経営者として、オンラインでもオフラインでも社交は重要です。

さらに、コンテンツが評価され、情報発信者としてのプレゼンスが上がってくれば、被リンクを獲得する機会も増えてきます。大手メディアサイトでの執筆機会や、セミナーや勉強会で講師を務める機会などです。セミナーや勉強会は、告知ページから被リンクが得られるほか、聴講者から参加レポートを書いてもらえることもあります。

せっかく経営者が自分でコンテンツ作成に取り組むのですから、コンテンツ作成の目的に立ち返り、アーンドメディアの獲得も強く意識しておきましょう。アーンドメディアの獲得が積み重なることで市場でのプレゼンスが上がり、経営者ならではの被リンク構築もでき、一石で二鳥も三鳥も狙っていくことができます。

コンテンツを新鮮に保つ

解決策や知識を伝えるコンテンツは、古くなって価値を失うと、検索エンジンからの評価も下がります。内容が古く、場合によっては不正確だったり間違いだったりするようなことになってしまったコンテンツをそのまま放置していれば、訪問者をがっかりさせるか、間違った知識を持ち帰らせるかのどちらかの結果になるからです。

情報が古くなってしまい訪問者に価値を提供できなくなった、または間違った知識を提供してしまうようになった、といったことが発生した場合、こうしたコンテンツについて、古いものを上書きして最新の状態に改訂しましょう。その時の状況に合った新しい解決策や知識へとアップデートするのです。

古い内容をアップデートするだけでなく、独自の情報や視点を付け足したり、キーワードを見直したり、出典を付け加えたり、内部リンクを最適化したりなど、コンテンツをより優れたものにするためにできることも多くあります。定期的にコンテンツを見直して、新鮮さを保つと同時により有用で信頼できるものへと進化させていきましょう。

技術的な課題を解決する

サーチコンソールは、サイトに技術的な問題を検出したとき、ウェブマスターが早期に対応できるように通知を送信してくれます。「インデックス作成」や「エクスペリエンス」に関する問題が多く通知されてきますが、可能であればこれらを放置せず、修正してください。ヘルプをよく読めば解決が可能です。

もし技術的な知識が乏しく、サーチコンソールからの通知やヘルプの内容がまったく理解できないような場合には、自分では余計なことをせず、専門家に相談するか、致命的なもの(全ページがインデックスから削除されたなど)でなければそのまま放置してください。間違った対策を取ると、問題を放置するよりも悪い結果になることが多いためです。

そもそもですが、Wordpressなどの一般的なCMSを使用してサイトを構築し、一般的なレンタルサーバー上で運用していれば、中小企業のサイトが技術的な問題に直面することはほとんどありません。問題を起こしたサイトを見てみると、多くは高機能なテーマや大量のプラグインが導入されていて、機能や見た目を不要に複雑にした結果であることがわかります。

中小企業のサイトで提供したい優れたユーザーエクスペリエンスは、コンテンツの品質と問い合わせの安心感が中心ですから、複雑な機能やプレゼンテーションは必要ありません。KISS原則に立ち戻ってとにかくシンプルに、訪問者が得たい情報と運営者が得たい結果だけにフォーカスし、余計なものを取り払っていくことも検討してください。

まとめ

SEOでやることは、オンラインやオフラインでの活動とコンテンツの発信を通じて好ましい評判を形成していくことです。これは別の言い方をすればブランディングです。オンラインやオフラインでの活動とコンテンツの発信は、渉外や広報と言い換えることもできるでしょう。中小企業において、こうした仕事は経営者の仕事です。

オンラインとオフラインの垣根がなくなり、どちらも現実である昨今では、結局のところSEOとは「経営者の仕事をきちんとする」ことにほかなりません。多くの中小企業では、渉外や広報の仕事の適任者は経営者をおいてほかにいません。だからこそ、多くの中小企業で経営者がSEOに取り組んでいるのです。御社も後に続きましょう。

基本的には、この記事で紹介したSEOの方法だけで一定以上の結果が出ます。しかし個別の事情によっては、その事情に応じた個別の解決策が必要になることもあるかもしれません。そんなときには、筆者が提供している定額使い放題の格安SEOコンサルティングを検討してみてください。きっとお役に立てると思います。