タイトルタグのSEO – クリック率を向上し上位表示する書き方

タイトルタグのSEO

タイトルタグとは、Webページのタイトルを指定するHTML要素です。ページのトピックをよく表し、魅力的で、キーワードを含んだタイトルタグを書くことで、SEOとユーザーエクスペリエンスに良い影響を与えることができます。この記事ではそのタイトルタグの効果的な書き方を解説します。

タイトルタグ(titleタグ)とは

タイトルタグは、Webページのタイトルを示すHTMLタグであり、検索エンジンにとってページの内容を理解するための重要な要素です。検索エンジンはタイトルタグを見て、ページがどのような話題を扱っているかを判断します。タイトルタグについてGoogleは次のように説明しています。

<title> 要素は、ユーザーと検索エンジンの両方に特定のページのトピックを伝えます。

各ページに固有の正確なタイトルを付ける | Google 公式 SEO スターター ガイド[1]

タイトルタグは検索結果の順位において非常に重要であり、かつ簡単に制御できる要素です。タイトルタグの文字数は全角で28文字から30文字程度が適切であり、その中でキーワードを含めて記述することが推奨されます。タイトルタグは<head>要素内に次のような形で記述します。

<title>ページの内容を的確に表しキーワードを含む全角28から30文字程度の文字列</title>

タイトルタグの内容の文字列は、検索結果のリンク文字列として、またソーシャルメディア投稿やブラウザタブのタイトルとしても利用されます。タイトルタグを最適化することは、検索結果の順位を向上させる最も効果的な方法の一つであり、また、検索結果やソーシャルメディアでのクリック率を高める効果的な方法の一つでもあります。

SEOにおいてタイトルタグが重要な理由

タイトルタグは、Googleがページの内容とユーザーの検索クエリの関連性を理解するために使用する重要な要素です。タイトルタグはページ内のすべての要素の中で最も強く重み付けされる要素であり、検索結果の順位にも影響を与えます。そして最も重要なことは、タイトルタグの文字列を最適化することでクリック率の向上を見込めることです。

  • 検索結果のランキングの上昇 – タイトルタグはページ内のすべての要素の中で最も強く重み付けされます。Googleはタイトルタグをヒントにページの内容を把握し、ユーザーの検索クエリとの関連性を理解します。
  • 検索結果におけるクリック率の向上 – タイトルタグの文字列は検索結果上でリンク文字列として使われるため、検索意図に合った魅力的な文字列を設定することでクリック率を高める効果が期待できます。クリック率の向上にはランキングを上昇させる効果が期待できます。
  • ソーシャルメディアでの共有の増加タイトルタグの文字列は、ソーシャルメディアの投稿にも使われます。魅力的で興味を引く文字列を使用すると、ページへの訪問者が増え、ソーシャルメディア上で共有される機会や被リンクを受ける機会が増えます。

タイトルタグは検索結果の順位に大きな影響を与える要素であるだけでなく、検索結果に表示されたときにユーザーがそのページに対して抱く第一印象にもなります。この第一印象が、リンクをクリックするかしないか、クリックするならどの程度の期待を持ってクリックするかを決めます。タイトルタグの文字列は細心の注意を払って記述すべきです。

タイトルタグの書き方

タイトルタグは、検索者のユーザーエクスペリエンスとSEOの両方にとって非常に重要な要素です。効果的なタイトルタグの作成は、少ない労力でランキングとクリック率に大きな影響を与えるSEO施策です。以下に紹介するベストプラクティスに沿って、慎重に自社サイトの最適化を進めましょう。

簡潔にまとめる

Googleは長いタイトルを短く切り詰めたり、書き換えたりすることがあります。そして、文末まで読まないと文意がわからないという日本語の特性から、切り詰められたり書き換えられたタイトルが意味不明になる可能性もあります。そのため、タイトルは全角約28文字〜30文字以内ににすることをおすすめします。Googleは次のように説明しています。

<title> 要素には簡潔で有益な内容を設定できます。<title> 要素内のテキストが長すぎる、または関連性が低いと思われる場合は、<title> 要素内にテキストが一部しか表示されなかったり、検索結果に自動的に生成されるタイトルリンクが表示されたりする可能性があります。

簡潔でわかりやすい <title> 要素を使用する | Google 公式 SEO スターター ガイド[2]

<title> には不必要に長いものや無駄な情報が含まれるのを避けてください。タイトルリンクには <title> に設定されたテキストがすべて表示されるわけではないため、検索結果にその一部しか表示されなくなります。

最適なタイトルリンクを出しやすくするためのベストプラクティス | Google 公式 SEO スターター ガイド[3]

ページごとに固有のタイトルを書く

固有のタイトルタグは、各ページの固有の内容を明確に示す役割を果たします。それにより検索エンジンは、そのページの内容やトピックを正確に把握でき、ユーザーの検索意図に合致するページを正確に表示できるようになります。タイトルはページごとに固有のものを記述する必要があります。この点についてGoogleは次のように説明しています。

サイトの各ページに <title> 要素の固有のテキストを配置するようにします。これにより、サイト上の各ページの違いを Google が容易に認識できます。

ページごとに一意の <title> 要素を作成する | Google 公式 SEO スターター ガイド[4]

ページの内容を正確に表現する

タイトルタグには、ページ内で使っている主要なキーワードやその同義語、関連語句を使うようにし、ページの内容を具体的に想像しやすいタイトルを記述するようにします。一方、コンテンツ本文と無関係なタイトルや、コンテンツ本文内に存在しない語句の使用、あいまいな表現を避けます。この点についてGoogleは次のように説明しています。

読みやすく、ページのコンテンツの主題が効果的に伝わるタイトル テキストを選択します。

ページのコンテンツについて正確に記述する | Google 公式 SEO スターター ガイド[5]

<title> 要素に具体的でわかりやすいテキストを記述する。例えば、ホームページに「ホーム」、特定の人物のプロフィールのページに人物名を含めず「プロフィール」のみ設定するような曖昧なタイトルは付けないようにしてください。

最適なタイトルリンクを出しやすくするためのベストプラクティス | Google 公式 SEO スターター ガイド[6]

主要なキーワードを先頭付近に入れる

主要なキーワードをタイトルタグの先頭付近に記述します。検索結果やソーシャルメディア上での表示においてキーワードが途切れることを防ぎ、最も重要なキーワードがユーザーの目に留まるようにするためです[7]。またMozの調査によれば、タイトルタグの前方にあるキーワードほど順位に大きな影響を及ぼす可能性があります[8]

クリックを喚起する魅力を付け加える

明らかな嘘や露骨なリンクベイトやクリックベイトもおすすめできませんが、付加価値を備えた魅力的なタイトルは、CTRの向上につながり、より多くの見込み客とコンバージョンが得られます。例えば「3つのコツ」や「10のヒント」のように数字を含めたり[9]、「専門家が教える」や「プロも愛用」のようなキャッチを使うのもSEOには有効です。

検索者の質問やニーズ、願望に応えることが重要です。検索者にリンクをクリックしてもらうためには、コンテンツや目的に合致する理由をタイトルでしっかりと示す必要があります。検索者の意図と一致したタイトルタグを書くことは、クリックを獲得するためにPPC広告の見出しを書くことと同じくらい重要です。[10]

サイト名を記載する場合は末尾に

サイト名が強力で有名なブランド(Amazonのような)なら、それをタイトルに追加することでクリックスルー率が向上する可能性があります。しかし通常はタイトルの最後にサイト名を記述しましょう[11]。ほとんどの場合、検索ユーザーが興味を持っているのはあなたのサイトではなくそこにある情報のほうだからです。

Google検索結果に表示されたサイト名の例

また2022年から23年にかけてGoogleは上の画像のように、検索結果にサイト名を表示するようになりました。これを受けて、タイトルタグからサイト名(ショップ名や会社名やブランド名なども含め)を削除するサイトも多くなっています。このサイトでも2023年6月に記事ページのタイトルタグからサイト名を除きました。これもひとつの方策です。

区切り記号を活用する

文字数に余裕がある場合には、タイトルタグに区切り記号(セパレーター)を使い、キャッチコピーや追加のキーワードを含めることができます。同様に、タイトル文字列を一文にしたところ長すぎて意味が通じにくいような場合にも、区切り記号を使って文を前後に分け、わかりやすくすることができます。

<title>タイトルタグのSEO</title>

上の例はご覧のこのページの最低限のタイトルで「タイトルタグ」と「SEO」という組み合わせがターゲットキーワードです。しかしこれではいかにも淡白で、クリックを誘う魅力に欠けています。そこで次の例のように、ハイフンを挟んだ後半にキャッチコピーを入れ、全角換算30文字としました。

<title>タイトルタグのSEO - 検索順位とクリック率を向上させる書き方</title>

なお区切り文字にはハイフン(-)のほか、ダッシュ()、コロン(:)、パイプ(|)などを使うことも一般的です。

まとめ

キーワードや文字数にこだわりすぎると、実際の読者がタイトルを見てコンテンツを読むかどうかを判断していることを忘れがちです。タイトルは読みやすく、明確で、目を引くものでなければなりません。常に検索者を意識してください。重要なキーワードを使うことと、検索者の意図に合うことのバランスを取るようにしてください。

またそもそも、SEOで良好な結果を得るためには質の高いコンテンツが必要であることも忘れるべきではありません。タイトルタグは重要なランキング要素ですが、コンテンツの品質のほうがより重要です。質の高いコンテンツを作成したうえで、その内容に合わせて最適化されたタイトルを記述するのです。